| BOOK REVIEW08/09/05 |
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「壊れた福祉」 「壊れる福祉」 中里憲保著 講談社 1575円(税込) 9784062145992 |
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| 読み終えて暗澹たる気持ちにさせられた。ある程度予想はしていたが日本の福祉の実態はもう絶望的だ。一体なぜこの国の政府は医療費の削減、国民負担を増やすことに躍起になるのか? 人としてどういう神経を持ち合わせていたら、例えば「後期高齢者医療制度」のようなこんな無茶苦茶な医療制度を立ち上げることができるのか? 親は勿論のこと、自身の老後のことまで考えなければならない年齢に達した身としては、この国の政治に対する怒りと不信感を募らせるしかない。 本書は日本の高齢者医療と福祉の現状を克明に描いた渾身のルポ。増え続ける老人の孤独死。出口のない介護地獄。リハビリを充分に受けられず路頭に迷う患者たち。障害者に対する不当な扱い。生活保護認定の不公平。高額老人ホームに見る医療や福祉の“格差”。福祉を食い物にする利潤優先の介護ビジネス。過酷な仕事にも拘らず報われない介護従事者の苦悩、深刻な人材不足。これら全てがこの国の福祉の実態なのである。どれ一つとして解決されていない問題だ。 この“惨状”を自分だけは関係が無いなんて思っていたら大きな間違いだ。これをお読みになっているあなたご自身やご家族、あるいはこれを今書いている私自身が明日にでも倒れて病院に運ばれることも、無いとは言い切れないだろう。本書はそれを前提に読んで欲しい。 本当に救いのない内容の本だが、著者は惨状を嘆くだけでなく、最後に一つ具体的な解決案も掲げている。もう一つ特筆すべきは大きな字で読みやすいこと。高齢者の方への配慮もあるのだろうが、お陰で量的には丁度よい位の長さとなっているので若い読者にもお薦めしたい。とにかくぜひ読んで下さい。本書は日本人、人として必ず読んでおくべきだと断言します。 (八千代台店 日野) |
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森三中 村上知子の小麦粉工房 祥伝社 \933 |
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世界のおいしいお米レシピ 白夜書房 \1600 |
| スーパーで買ってきた安〜い小麦粉一袋を使って、次から次へとご飯のしたくをする村上さんの姿はテレビ番組でおなじみですが、このレシピ本ではあらためて彼女の自由自在なお料理スタイルと小麦粉のすばらしさを目の当たりにしました。「工房」の全貌を惜しげもなく見せてくれる、ありがたい本です。 ふんわり、もちもち、さくさく、甘いもの辛いもの、和洋中、何でもござれ。素朴なお料理の写真を眺めていると、ふくらんだりひび割れたり焦げたり、そしてつるんと透きとおった小麦粉の七変化に思わず感動! さて何から作りましょうか? (志津店 岸) |
コナに感動しながらも、コメもなしでは生きられない、だって日本人だもん。 ……と思ってこの本を開くと、日本の「ごはん」はもちろん世界各国のお米料理が満載で、レストランのメニューを見ているかのように目移りしてしまいます。テレフォーノ(イタリアのライスコロッケ)から始まり、かの有名な(?)甘い甘いライスプディング、そして様々な国の混ぜごはん。身近な材料でここまでできるなんて知らなきゃ損。毎日当たり前のように口にしているお米ですが、この本を読めばもっともっとその世界が広がるはずです。 (志津店 岸) |
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「新宿駅最後の小さなお店 ベルク」 井野朋也 著 ブルース・インターアクションズ刊 定価1,680円(税込) 9784860202774 |
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| ファーストフード店でよく見かける「早い、安い、うまい」という謳い文句を高品質で実現させている店があると聞いてあなたは信じるだろうか? 新宿駅地下街にひっそりと佇む珈琲と麦酒のお店“BERG”は、ひっそりと言いながら実は知る人ぞ知る名店で毎日朝から晩まで絶えず賑わう繁盛店。私も休日に新宿まで音楽CDを物色しに出かけた折には必ず立ち寄ります。とにかくここのコーヒーとビールは美味い!つまみも美味い!食事も美味い!しかもどれも信じられない位に安い!そして店内は若くてエネルギッシュな感覚と古き良き時代の新宿の雰囲気がうまくブレンドされたそれは素敵なお店なのである。新宿に行かれる機会があればぜひお立ち寄り願いたい。 さて本書はそのONE&ONLYの個人飲食店の店長が綴った、BERGの一大奮闘記。 このお店がなぜ魅力的なのか?それは「お客様第一」を考えた店作りにある。そこにお客を無視した個性や勘違いなどは一切存在しない。逆に自分たちが入りやすいと思う店の雰囲気、自分たちが美味しいと思う味、食材にとことん拘る。自分たちが心からよいと思うものはお客様にとってもよいもののはずだ。それを最初から狙ったわけではなく「お客様の為」という一心で自然と培われていったという所が他ではマネの出来ない所以だろう。 ところがこのBERG、今ビルから立ち退きの危機に晒されているらしい。それもバカバカしいとしか言いようの無い一方的なビル側の都合で。著者が何より許せないと訴えるのはこれまで皆の努力で20年掛けて築いてきたものを、簡単に力でねじ伏せようという圧力だ。本書の問題提起は同じ商売に携わる者として重くつきささる。大変参考になった1冊だった。いや「参考」だとか「勉強」だとかいう前に、読み物として抜群の面白さと深い感動を味わうことのできる本だ、ということも付け加えておく。 (八千代台店 日野) |
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サム・ロイドの『考える」パズル 青山出版社 |
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死体は切なく語る 上野正彦 朝日文庫 |
| 数学や図形を使った知能パズルが満載の本書ですが、実は作者のサム・ロイドが活躍したのは今から100年前。紙と鉛筆があればどこでも楽しめる、パズルという知的娯楽を庶民に広めた人だそうです。レトロで、お洒落な挿絵が魅力的です。新聞の連載コラムに毎日新作を発表したといいますから、挑んでいる私たちは19世紀の人々と同じことを楽しんでいるということになります。100年まえのパズルの天才にあなたも挑んでみては? | 法医学者として有名な著者が、立ち会ったさまざまな事例を紹介している本です。衝撃的な殺人事件、解剖から見えてきた死体の訴える真実。死んだ人の最後の思いが行間から伝わってきて胸がしめつけられます。ありがちな死因や医学的見地も知ることができます。2万体もの死体を検死してきた著者の見方から書かれた、死から生をみるということが力強く伝わってくる一冊です。 | ||
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とめはね! 河合克敏 小学館 |
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| 書道をしたことのない帰国子女の大江縁(男)と、柔道部とかけもちの望月結希(女)の2人の新入部員と3人の一風変わった先輩たち(女)の書道部の話です。 コメディーな本編に書に関する色々な話、作中に書かれたリアルな書道作品、メイキングもついて字が上手になれそうな楽しい一冊です。 (新松戸店・戸津) |
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鎌倉 歴史とふしぎを歩く 大貫昭彦著 実業之日本社 |
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にっぽん心の仏像100選上下 NHK |
| 都内から二時間足らずで行くことのできる、一番身近な観光地・鎌倉。緑にあふれた風光明媚な土地であると同時に、その歴史の深さゆえに実はもうひとつの顔をもっている。すなわち、戦乱に明け暮れた武士の都には、今も不思議な伝承や伝説が数多く残っているのだ。そんな裏の歴史を歩く旅を、9コース紹介しているのが本書。普通のガイドではおざなりな、各寺社の伝説や歴史が詳しく紹介されているので本書で勉強してから寺社を回ると一味もふた味も違う鎌倉の旅になること間違いなし。いかに血塗られた伝承の残る史跡が多いかドキドキしながらお楽しみいただきたい。 | 同名テレビ番組の書籍化。仏像の写真の横に、その仏像に思い入れのある視聴者の文章が添えられています。修学旅行で友達とみた仏像、亡き人の冥福を祈った思い出の仏像、その美しさに心うたれた仏像。短い文章からでもそれぞれの人の思いが伝わってきて、ついそれぞれの仏像に会いに行きたくなりました。と同時に、あの寺のあの仏像は格好良かったな、とか変わった仏像だったな、とか自分のお気に入りの仏像に思いをはせてしまいました。 |
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