「老いを考える一〇冊」ご案内2007

 人は等しく年をとります。誰にでも(実際の年齢に関わらず)自分に「老い」がしのび寄ってきているような気持ちになることがあるはずです。気軽に考えようと言ってもムリ。ならば、人生の先輩にならって予行演習をしてみませんか。
 また、ここに挙げた中には安心して「差し入れ」できる本もあります。
「きみまろさんの本は飽きるほど繰り返し読んだから、何か別の本が読みたいわ」「ボケ防止に軽く読める本を持ってきてほしいな」――超高齢化社会を迎える中、このような場面に直面することも少なくないでしょう。「次に来るとき持ってくるね」なんて答えたものの、はて、何を選んだらいいのやら? あんまり負担をかけるような本は避けたい。でも考えてみれば、彼らがこれまでの長い人生の中でどんな本を読んできたのかもよく知らないのでは? ぴったりの本を見つけて喜んでいただければ幸いです。 
岸(茂原アスモ店)
『こころの歳時記』
ひろさちや 徳間文庫 ¥552
『大遺言書』 
森繁久彌・久世光彦 新潮文庫 ¥438
 『てのひら般若心経』(小学館文庫)や『「狂い」のすすめ』(集英社新書)が大人気の仏教学者による生き方指南の書。というと、何やら「お説教くさそう」という気がするかもしれないが、まずは目次の小見出しを見てほしい。「ユックリズム」「清濁併呑的生き方」「自灯明型ライフスタイル」「途中昼寝型人生」……、どうです、気になりませんか? この平易にして深遠なるネーミングセンスに誘われて、気付くとひろさちや節にひきこまれているはず。仏教の教えを木の幹とするなら、そこからあらゆる分野へと智恵の枝葉がのび、その葉っぱの一枚一枚に著者流の生き方のヒントが示されている。押し付けがましさや力みのない、非常に軽やかな人生論だ。どんな世代の方にもおすすめの1冊。
岸(茂原アスモ店)
一九一三年生まれの森繁久彌のもとを三五年生まれの久世光彦が訪ね、その人生遍歴を聞書きの形で残したのがこの本である。駆け出しの演出家だった久世が初めて出会った時、すでに「天皇」として君臨していたという日本を代表する名俳優・森繁。彼に対峙する久世の緊張感が伝わってくるかのような張りつめたシーンが、ひとつ、またひとつと展開され、目に浮かんでくる気がした。
 彼らが語る言葉が事実通りなのか虚構なのかは問題ではない。時に事実以上なのかもしれないくらい、いかにも「それらしい」世界が両人の天才によって展開されている奇跡を素直に喜べばいいのである。久世の突然の退場の後で、誰がこの至芸を受け継げるのだろう。本当に残念でならない。
岸(茂原アスモ店)
『寄り添って老後』
沢村貞子 ちくま文庫 ¥714
『たった一人の老い支度 実践篇』
岡田信子 新潮文庫 ¥470
 耳が遠くなる。思うように身体が動かなくなる。しみや皺が増える。もの忘れをする・・・。引退した名脇役女優である著者は、そんな現実を嘆きつつも、「ま、仕方がないでしょう。・・・老いたものは、老いたなりの生き方をしなければ・・・・・・。」と言う。日々の食事や住まいのこと、思い出話。さらっと混ぜ込むように語られる社会に対する関心や介護、制度に対する意見。長年連れ添ってもおしゃべりの種が尽きない夫と、寄り添って、いたわりあって、物を大切に、人に感謝して暮らす。何度も読み返したくなる心地のよいエッセイだ。
 ふと、店内を見回してみると美容や健康のコーナーにはアンチエイジングの本があふれている。身も心もできる限り若さを保ちたいと誰もが思っているのだろう。それでも確実に老いはやってくる。こんなふうに受け止めて、積み重ねた年月を大切にして生きるって、素敵だ。ちょっと憧れる。
高頭(聖蹟桜ヶ丘店)
 今回、熟年の方々に読んでいただきたい本を3冊自分で読む機会を持ち、最初は正直自分にさほど密接な話題でもないと思っていた矢先、その知らせが届いた。「広島の叔母が亡くなった。」というのだ。私の両親が若くして他界して以来、唯一親代わりのような存在だった。叔母は原爆に被爆後、祖母と二人でとにかく「仕事一筋」、結婚もせずにまわりの人達の面倒を見て来た。祖母を看取った後、引退して一人暮しをしていた。遠方で孤独な叔母を気にかけていたものの、無沙汰となりがちで数ヶ月に一度電話する程度の日常だった。だが「虫の知らせ」と言うわけでもなかろうが、亡くなる3日前に声を聞いたばかりで、いつに無く穏やかな印象だったのを覚えている。こんなあっけなさを思えば、「老い支度」とは、残される者達とのコミュニケーションでどれだけ意志の疎通が計れるかにより、「自分の心の整理」を成し遂げる為にあると強く感じた。
恵福(東習志野店)
『素敵な老いじたく』
吉沢久子 集英社文庫 ¥514
『老残のたしなみ』
佐藤愛子 集英社文庫 ¥500
ここでは憧れる姑の生き様を通して、著者が老いて行く際の参考にしようとその感想が述べられており、身近な幸いとなっている。思うがままに生きた姑、著者との同居に際しても依存し切らず、自立を目指す姿勢、やがて「呆け」が襲い介護生活の毎日と、どんな「強い」人間にも必ず「老い」は訪れる。私に置き換えてみると、両親や叔母のように残された者に何一つ言い残す言葉も無く、突然消え去ってしまうのと、日々生命力が確実に弱っていく姿を目の当たりにし続けるのとでは、どちらが辛いのだろうか。そして自分が「老いる」としたら、どちらを望むのであろうか。著者はくよくよしても仕方が無いし、自分の「老い」を認めた上で慎ましやかに「楽しみ」を見つけて生きたいと望んでいるが、例えば近い将来、DNAの研究や科学が進歩して、人の寿命が正確に分かる様になったら、「人生観」とか「倫理観」は大転換してしまうに違いない。
恵福(東習志野店)
少子高齢化社会って言葉を目にしない日がない現在の日本。で、当然今後は高齢者層、平たく言ってお年寄が増えていく訳です。そんな日本でどうしても気になってしまうのは、最近そのお年寄の立場が軽くなってるんじゃないか?ってことです。僕がガキだった頃はもう少しお年寄って尊敬されていたと思います。さてそこで、佐藤愛子さんです。佐藤愛子さんの著作を読んでつくづく思うのは、声に出さなきゃ周りに伝わらないって事ですね。それが例え現代の風潮に抗う事だろうと正しい事は正しいと自分の言葉で表現しないことには、どんな立派な考えでも意味がありません。もちろん全ての人に受け入れられる訳がありません。それを分かっていてなお、自分の言葉を発し続ける佐藤愛子さんの清廉な姿に僕は日本のお年寄の理想像を見てしまうのです。
小林(本店)
『六十五歳。ぼくは老人になった。』
徳永純二 ぶんりき文庫(彩図社) ¥543
『ボケない人になる23の方法』
高田明和 中経文庫 ¥580
 多分ことしの重大ニュースでトップにも輝かんとする「宙に浮いた年金5000万件」問題であるが、そもそも自分達の番に年金制度は存続しているのであろうか。確かに年金のお金を払ったのに証拠が無いと言われれば怒り爆発だが、現在も含めて定年迄納め終わった時に、「もう制度は廃止になりました。」と言われたら開いた口が塞がらない。その時迄、納めた記録は消さずに「お金」を返してくれ!この本の著者は、自分が老いても、趣味や楽しみは相変わらず身の回りに沢山あって幸せそうだ。これは「精神」も含めて「肉体」の健康状態と強く関っている。とても羨ましい。前に挙げた2作は著者が女性であったが、この本は男性が書いていて、経済的緊迫感があまり感じられない。偏見かもしれないが、自分も男なのでお許しを。最後の章で「儲け話に花が咲く」と言うが、共感出来る部分である。こんな「野望」を失わないのが「パワー」の源なのだ。
恵福(東習志野店)
本書はお年寄りに贈りたい本ではありますが、大切な家族のため、近い将来の自分のため、ぜひとも読んでおきたい一冊です。
 人生八十五年。元気でポックリが目標だけれど、うまくいかないのが人生というものでしょう。脳のはたらきや仕組みの説明は、わたくしのチョット老化した脳には素通りだったけれど、「いくら生活習慣病を防いでも、脳あっての人生であることをぜひ自覚しよう。」の文章には大きくうなずくしかありません。
 脳を活性化するためのポイントを心がけ、老化の過程を遅らせましょう。少しでも長く自分らしく生きましょう。最後にボケ度を測るテストをどうぞ!
簡野(千城台店)
『寂聴 般若心経 生きるとは』
瀬戸内 寂聴  中公文庫 ¥620
『ナンプレ200問』 
アラステア・チザム 竹書房文庫 ¥457
 無宗教ということもあり、いろいろなジャンルの本を抵抗無く読んでいます。
 この瀬戸内 寂聴さんの般若心経の本は、心に染み渡る優しい文章であふれています。
 そして、般若心経を体験と重ね合わせて説いてくれています。
 生きていくうえでのヒントにしたいと思います。
山内(芝山店)
 どうも活字が苦手という方へ。
 制限時間は9分です。
 ルール
 1 タテの9列に1〜9までの
 数字が重複せずに入る。
 2 ヨコの9行に1〜9までの
 数字が重複せずに入る。
 3 太線で区切られた3×3の
 各ブロックにも、1〜9まで
 の数字が重複せずに入る。
吉岡(本店)