| 二日酔い注意(笑) アルコール本十冊 |
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ニッポン全国酒紀行 江口まゆみ著 文春文庫 ¥520 |
| 私のように、旅に行ったら必ず地酒を飲み、お土産にも(もちろん自分用ね)地酒を買ってしまうという人にオススメです。もしくは、居酒屋に入って南から攻めるか、北から攻めるか(地酒ね)迷う人にオススメ。 電気ブラン、ホッピー、地ビールと日本固有のお酒を求めて東奔西走する、酒好きにはうらやましくてたまらない、酒飲み紀行。ああ、私もこんな旅がしてみたい!ただ飲んでいるだけではなくて、ソムリエ修行や利き酒修行、陶陶酒にブレンドする「まむし原酒」の試飲、と(すごい味らしい)体を張っている姿は、まさに酒好きの鏡です!日本酒党のワタクシは、あまり親しみのない日本の地ウイスキーや地ワイン、それにウイスキーのブレンダーという存在を初めて知り、興味津々。これを読めばお酒片手に薀蓄を語れること、間違いなしです。 本書を読んで、飲みにいきたくなったあなた!まずは近場、浅草神谷バーの電気ブランをオススメいたします。 小峰(IY船橋店) |
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粋に愉しむ焼酎NOW 瀬川慧監修 小学館文庫 ¥770 |
| 私は個人的に日本酒よりも焼酎が大好きで、特に芋焼酎の香りとコクに魅せられ、何にも割らずひたすらロックで飲んでいる。昨今の焼酎ブーム、誠に結構。が、人気銘柄はお蔭で全国酒屋の奪い合い。以前、私の知り合いが働いていた某焼酎バーで初めて試した宮崎県産の芋焼酎[山ねこ](本書P37参照)なんて、近所の酒屋に問い合わせたら、取り寄せなんて今とても出来る状態ではないそうだ。 ちなみにその「山ねこ」。何がそんなに気に入ったかというと、ずばりラベル。いやいや怒らないで頂きたい。焼酎の選び方なんてそんなものでいいのではないだろうか。本書はカラーによる全国人気おすすめ銘柄の紹介と、飲み方(ロックがいいとかお湯割がいいとか)のアドバイス、酒造と販売店紹介など盛りだくさんで、これから焼酎の世界を堪能したいという方にうってつけ。偉そうに構える必要なんてなし。焼酎なんてもっともっと気軽に愉しめばいいのだよ、きっと。 日野(八千代台店) |
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平成よっぱらい研究所 二ノ宮知子著 祥伝社コミック文庫 ¥600 |
| 今、ブレイク中の「のだめカンタービレ」の作者である。「のだめ」の中にリアルで印象深い酒のシーンは数多く登場するが、さすがはよっぱらい研究所所長であった。自身の私生活をサカナ(?)によっぱらいの整体を見事に描写。数ある名言の一部をご紹介。「ガンで死のーが事故で死のーがドブ川で死のーが、みんな一緒。ドブ川でも笑顔で死ねればそれでよい」あっぱれ!「ガキにツラサがわかるか!よっぱらいをバカにすんな」ああ、スッキリ。この後、オチのつくのがまたよろし。個人的には36ページと162ページが身につまされ、ベロニータと115ページがお気に入り。 名作「飲みにいこうぜ」も抜粋収録。 お買い得。 片山(千城台店) |
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大阪下町酒場列伝 井上理津子 ちくま文庫 ¥861 |
| 本書を購入した理由は表紙! このおじさん、チューハイを飲み干して「アーッ!」といったところか。すごくいい顔をしている。高級レストランでワインとかいうシチュエーションじゃこんな顔は出来やしない。 「うまい」という至福の瞬間を体いっぱいに表現できる。これぞ下町居酒屋の醍醐味。それも舞台は大阪。梅田、阿倍野、難波他、よりすぐりのうまい、安い29店の暖簾をくぐれば、そこは酒好きナニワっ子の集まるオアシス(←なんだかアド街ック天国みてえだな)。 街に歴史があるように、店一軒一軒にも歴史あり。いずれも四半世紀以上、軒を列ね続ける名店とあって、訪れた人々はその佇まいに昭和のよき時代にタイムスリップしているような感覚を味わうようだ。きっと常連客はこうした雰囲気もまた肴にして酒を愉しんでいるのだろう。店の大将や女将の含蓄溢れる逸話の数々も実に味があって、正に「ええ話」満載。これを読んだら、今夜はとりあえずホッピーで乾杯! 日野(八千代台店) |
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今夜、すべてのバーで 中島らも 講談社文庫 ¥560 |
| 貴方のアルコール依存度はどのくらいですか? 気になった方は是非本書を読みましょう。貴方の依存度がわかると共に、アル中の理解を深められます。 本書はほとんど中島らも氏の実体験というだけあって中身が濃く、細部まで具体的で、気づかぬうちに引き込まれてしまいます。同時に個性豊かな人々が数多く登場し、楽しんで読むことができます。 中島らも氏がもっと長生きしていればさらに多くの素晴らしい作品を残していたでしょう。それを思うと残念ですが、ただ悲しんでいるだけでなく、氏の作品を愛読しつつグラスを傾けるのが弔いに相応しいような気がします。さあ、貴方もご一緒に。 「乾杯!(スコール)」 永守(本店) |
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マリモ 酒漬けOL物語 山崎マキコ著 新潮社 ¥580 |
| 表紙には、中生を片手に微笑む、制服姿のOL。そのビールからは泡がこぼれ、極めつけは帯の文句。 「これが飲まずにいられるかぁ!」 一時期はやったおやじギャルや、ショムニばりのイケイケOLのおもしろおかしい話かと思うと、実はぜんぜん違います。 主人公のマリモは、ストレスが溜まるとつい飲みすぎてしまう。酔っ払って、同僚の坂上君に運んでもらうこともしばしば。初めて仕切った企画は失敗し、上司にも見捨てられる。それらの失敗を彼女は酒を飲みながら、淡々と反芻するのです。ああ、あの人はこう思っていたのか、と。なげやりともとれるプラス思考はうらやましい限りだけれど、時折垣間見せる、高校時代の恩師の思い出だけを抱きしめて、必死に生きる姿は痛々しい。心の機微が、無理なく描かれている分、弱っているときに読むと、結構胸に突き刺さるかもしれません。ただ、主人公の性格がからっとしているので、暗くならず楽しめる一冊。 小峰(IY船橋店) |
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センセイの鞄 川上弘美著 文春文庫 ¥560 |
| 立ち寄った飲み屋さんで隣にいたかつての恩師。 37歳になった私は名前を思い出せない恩師を「センセイ」と呼び、それからずっとセンセイのまま。 サトルさんのお店で出される肴の美味しそうなこと! こんなに素敵な料理の出るお店が近くにあれば足しげく通うことは間違いなしです。 きっとセンセイと私を繋いだのは、気持ちだったのだけど、美味しいお酒と、旨い肴、これは重要な要素だったのではないでしょうか。 特別な何かを共有するという楽しみ、それは大事な思い出になる、それをともに重ねていける存在が隣にいる。 そんな日常的な出来事を、素敵な切り口で描き切った川上弘美の描写力はすばらしい。 高橋(聖蹟桜ヶ丘店) |
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聖なる酒場の挽歌 ローレンス・ブロック著 二見文庫 ¥710 |
| ハードボイルドと酒――これはもう切り離すことのできないものである。考えてみるがいい。卑しき街をゆく誇り高き探偵が下戸だったなんて、それでは出来の悪いユーモアミステリになってしまう。 マット・スカダーは元ニューヨーク市警の警官だ。強盗に放った銃弾がそれ、無関係な少女の命を奪ってしまったことで職を辞し、いまは看板を掲げているわけではないが探偵のようなことをして暮らしている。ある日、行きつけの酒場「アームストロングの店」でよく顔をあわせる男に妻殺害の容疑がかけられた。時同じく、別の酒場では脱税用裏帳簿が盗まれて、それを取り返す依頼がスカダーのもとに来ていた。ふたつの事件に取り掛かるスカダーだったが、その裏には予想もしない展開が待っていた――。 バーボンを呑みながら、ひとり静かな夜に読まれることをオススメしたい。 宇田川(本店) |
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地下街の人々 ジャック・ケルアック著 新潮文庫 ¥438 |
| 酒文庫、番外編。ビート作家ケルアックといえば「路上」が有名だが、この作品は、セラピーを受けている精神不安定な黒人女性のマードゥと、作家レオ・パースパイドとの、わずか数ヶ月間の恋愛を綴った小説である。作家自身が酒浸りの生活を送った事もあるのは広く知られており、今回「酒」の視点から読み返してバーボンよりワイン、特に赤ワインの登場が多いのは意外な発見であった。 スピード感溢れる独特の文体で展開される物語は、愛の終わりへと向かう寂しさを湛えつつも甘美に満ちた表現で、胸がしめつけられる。「地下街の人びと」とはビートな人々のことであり、登場人物がビートニク全盛の頃の有名人を想像させ、興味深い。 ジャズの流れる部屋で、作中登場する酒を片手に、当時のサンフランシスコに思いを馳せながら読み進めたくなる一冊である。 片山(千城台店) |
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ブコウスキーの酔いどれ紀行 C・ブコウスキー著 河出文庫 ¥893 |
| 昨年に引き続き登場、無頼派の大御所ブコウスキーが故国ドイツとフランスを訪ねた2度の欧州紀行をまとめあげた旅エッセイ。タイトルからよれよれ酒浸りの道中記を想像するが、実は思ったよりもまともな内容。 確かに全編酒に溢れた内容で、とにかく至る所で飲んでいる。悪態はつくわ、TVに出て醜態をさらすわ、といった場面も出てくるが、呂律が回らない程に酔っ払って野垂れ死に寸前のような輩とは違い、ある意味自分の魂に忠実であるが故の無頼漢ぶりという気がする。ヘンな言い方だが、スジの通った酔っぱらいとでも言おうか…。 後編に綴られている11編の素晴らしい詩はただの酔いどれに書ける代物じゃない。これだけでもブコウスキーという男の本質を知ることができるだろう。マイケル・モントフォートによる道中写真も素晴らしく、正にブコウスキーを囲んで、愛と酒に溢れた幸せな旅の瞬間を写し出した幸福な一冊。 日野(八千代台店) |